教育には1ユーロも払わないわよ!というフランス人の気質が中間層を固定化する一因になっているのではないだろうか

Bonjour à tous! 渋柿@franceponaiseです。

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フランスでは教育がほぼ無料なので、雑にまとめますと、教育にお金を払うなんて馬鹿らしいとか無駄などと思っている人が多い様子です。

実際、音楽学校でも入学試験を受けるのに受験費用がかかる学校があり(日本の大学受験のように3万円も払うわけではない)、その話を聞いたフランス人が「えー!払うの!教育機関なのにけしからん」と言っているのを聞いたことがありますし、

日本人奥さんは子供を私立に通わせたいと思っていても、フランス人旦那が「公立に行けば無料なのにもったいない」と反対されて公立に入れたけれど結局後悔しているとか、

コンセルバトワールでも、「お金がかかかる!」と騒いでいる人もいるし(確かに公立の学校よりはお金はかかるが、1年間で数万円ですよ)、

子供の楽譜を購入するだけでも文句言う親もいるし、

楽譜を買ってもらえない子供もいるし(実際にいた)、

大きくなってもろくな楽器を買い与えてもらえない生徒もたくさんいるし(本当に気の毒)、

挙げればキリがありませんが、とにかく、教育はタダ!と思い込んでいるので、どうやら1ユーロでも払うと負けたような気になるようなのです。

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家庭でできないことは外注すればいいのに

確かに、無料で教育を受けられるのは大変ありがたいのです。しかし、タダの教育ばかりを追求するから、階級が固定化されるのではないかなと思います。中間層から上位層に這い上がるのを難しくしているような気がしています。

例えば、勉強が苦手で親も家で勉強を見てあげられないのであれば、塾に行かせるとか、家庭教師をつけるなどしたらいいのに、と思います。また、子供を厳しめの私立に入れれば、周りの環境に感化されて頑張るかもしれません。

フランスには塾がなくて、家庭教師をつけることも稀です。家庭教師をつけるだなんて、よほど成績が悪いと言っているのと同じことだそうです。私には、本心では、教育はタダなのに家庭教師代を払うのがもったいないということだと私は理解しています。

実際に、子供の数学の成績が急下降したので、家庭教師をつけようとして探したけれど、フランス人夫にもったいないと言われて結局つけなかった、という話を聞きました。

また、先にも書いたように、別の家庭では、母親は子供を私立に入れたかったけれど、フランス人夫に「公立に行けばタダなのに」と反対され、結局公立に行かせたけれど、あまりの荒れっぷりに後悔していると聞きました。

これら家庭のお子さんがその後どうなったかは知りませんが、フランス人のこういうマインドは非常によくわかります。とにかく教育にお金を払いたくはない。

でも、ここで、荒れていない私立に通わせてあげたり、家庭教師をつけて成績を回復させてあげたら、子供の将来は少し変わっているのではないかな、とも思うのです。実際、私立に通うといっても、日本の私立みたいに高額の授業を払うわけではありません(資料を見たら1ヶ月分かと勘違いするほどの額でした)。

こういったマインドが、世代交代しても中間層から抜け出せない要因なのではないかと観察しています。

親の専門外のことを追求するのを難しくさせている

また、職業音楽家を目指している生徒の親御さんがこんなことを言っていました。親御さんは音楽のことはわからないけれど、子供が自分の意思でずっとコンセルバトワールに通い続けて、もうすぐ卒業です(多分来年)。

しかし、2年前に師事していた先生が退職し、その後に配属された先生の元では正しくレッスンを受けられず(レッスンする気のない先生に当たってしまった)、次の年には先生変更の希望を出したけれど、希望していた先生のクラスが一杯で入れなかったそうです。来年卒業したら、国立コンセルバトワールかpole supに行きたいと本人が希望しているのに、2年もろくにレッスンを受けられていない、年齢制限もあるし、どうしたものか、とのこと。

この話を聞いて、先生に恵まれなかったのは本当にお気の毒なのですが、私だったら子供が希望している進路であれば、ツテを使いまくってコンセルバトワール以外で個人レッスンの先生を探してレッスンを受けさせるのではないかと思うのです。遠くまで通うことも厭いません。もちろんお金は余計にかかりますが、2年も無駄にするよりましです。

外注すればお金がかかります。親が専門外のことは殊更外注する必要性がある時には決断した方がいいと思うのです。しかし、やはり教育はタダであるべきものなのでしょうか、フランス的には。

まとめ もしかしたら現状維持でいいと思っているのかも。にしては文句多いよね

自分の家庭を棚に上げて言いたい放題言っていますが、本当にこのようなことを頻繁に見聞きするのです。もうちょっとだけ頑張ったら、親が少し助けてあげたら、自分の進みたい道に進めたり、プレパに進学して中間層を抜け出すことができるのでは?と思うことが本当によくあります。

もしかしたら、抜け出す必要もない、抜け出すという発想すらないのかもしれません。でも、色々と文句が多い人たちなので、現状を打破したい思っているのかな、とも思うのです。

全ては、教育に金など払うものか!というマインドが足を引っ張っているようなきがしてならないです。このマインドも、フランスのエリート層がコントロールしているのだとしたら、結構恐ろしいですよね。

こんなに好き放題考えられるのも、自分がよそ者で、違う視点から観察しているからだということはよくわかっています。

結局、文句言うのはタダだし暇つぶしになるし、そうは言っても生活にはそこそこ満足しているから別にこのままでいいや、というのが本音なのかなと思います。結構当たっている気がします。フランスは欧州の中でも気候が良く、食べ物も美味しく、バカンスも多いですからね。

A bientôt!

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この記事を書いた人

フランスに教育目的で移住して10年超。子供が大きくなった今では渡仏当初の興奮もすっかり冷め、低空飛行の毎日。

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