Bonjour à tous! 渋柿です。
前回は、フランスの小学2年生の頃を思い出しつつ総括しました。今回は、3年生を振り返ります。

フランスの小学3年生はこんな感じだった
担任は2人
このクラスは、担任が2人つきました。曜日で先生が入れ替わりました。中年の女教師と、若い女教師の2人でした。中年の方が主担任、若い方が副担任という雰囲気でした。実際に、父母会の日は主担任が来る日で、全て仕切っていました。
子どもたちもクラス替えをして、全く新しい雰囲気になりました。うちの子どもは仲良しの友達と違うクラスになり、がっかりしていました。私も、親切なママ友さんと違うクラスになって心許なく思いました。また新たに探さなきゃと思った記憶があります。


最大の特徴
このクラスの最大の特徴は、宿題を課さないことでした。3年生にもなると自律して勉強できるようになってくるし、放課後は習い事で忙しくなる生徒もいるので、宿題は出しませんとのことでした。主担任のこの方針は、副担任でも実施されました。
この話を聞いた当初は、理由は完璧、親は宿題の管理をせずに済んでラッキーと思いました。しかし、子どもが学校で何を習っているのか分からなくなる、という短所もありました。
また、この主担任は教育法について研修を受けている最中ということで、様々な教具や方法を用いて授業を実践していました。アイディア豊富だなと思いました。
例えば、クラスの様子がわかるようなホームページを開設したり、計算をパソコンのソフトでやらせてみたり、ボードのような算数教具を用いたり、計算の答えを全ての子供に一斉にボードで掲げさせて写真を撮ってコンピューターに読み込ませて答え合わせをしたり。フランス語では、単語の覚えさせ方を一工夫していました。授業参観があったのも珍しいと思いました。
一方で、この学年では1年を通じて新しいことはほとんど習いませんでした(特に算数)。子どもがいうには、1年を通じてずっと復習ばかりしていたそうです。
ですから、後になって思うと、子供の勉強のことは二の次で、新しい方法を試す場になっていただけのような印象です。
実際に、クラスのホームページはほとんど機能していなかったし、計算なんて写真を取らずに答え合わせくらいできるだろうに、たった1問やるのに時間ばっかりかかって、問題数を多くこなす方がいいのでは?などと思いました。





習ったこと
授業参観をみたところによると、フランス語は習っていたようでした。ただ、1年2年の時のように、指定の教科書がなくコピーばかりだったのと、宿題が出ないので、何を習っているのか、どんな読み物を読んでいるのかもわかりませんでした。



困ったこと 学級崩壊を起こす
クラスを乱す生徒
1、2年生の時に同じクラスだった問題の多い生徒とまた同じクラスになってしまいました。3年生にもなると、さらに厄介になってきたようです。前回も書きましたが、この生徒の問題はただお喋りというだけではなくて、1くせも2くせもあって大人を苛立たせる性質があるということです。この生徒は、主担任を窮地へ追いやりました。
女生徒同士の大喧嘩
とある日のお昼休みに女生徒2人が大喧嘩をし、先生が割って入り、次の授業時間の大部分を使ってようやく収まったということがありました。この2人の不仲は決定的となり、学年の途中ですがそのうちの1人が別のクラスに入ることになりました。
気の合う子がいないクラス
この年は女の子に気の合う子がいなくて、男の子とばかり遊んでいました。男の子と一緒にサッカーをして、転んで頭を打ったといって学校から連絡が入ってヒヤヒヤもしました。
意地の悪い女の子に、言ってもないことを言ったことにされて濡れ衣を着せられそうになって悲しい思いをしたこともありました。この件については、この意地の悪い子は度々このようなことをするので、「またか」という感じで、うちの子が罰せられることはありませんでした。
主担任のボイコット
様々な難しい状況が重なって、学年末も迫ってきた5月、主担任が学校に来なくなりました。当初、理由は知らされませんでした。後からわかったことですが、難しい生徒に手を焼いて年度途中でボイコットしたということでした。
これにより、副担任が受け持っていた項目しか成績がつきませんでした。
良かったこと
1年を通じてあまりいい印象がありません。ただ、うちの子供が主担任、副担任ともに特に好かれている様子もなければ嫌われてもいなかったという点では気楽ではありました。
この年のオリンピックで活躍した選手との交流会があり、子どもは喜んでいました。
障害のある生徒のフォロー役
クラスに障害のある子供がいました。この生徒には、毎日ではありませんが専門の補佐がついていました。補佐が来ない日には、早く勉強が終わってしまううちの子供がこの生徒の隣の席に座って、勉強のフォローをする役目を与えられました。
困っている人を助けることを少し覚えたかなと思います。この役回りは、担任が変わった4年生でも与えられました。
まとめ 親子共々ストレスが半端なかった
ハズレ年だったなと思います。一部の生徒のために1年中落ち着きがありませんでした。だから、ボイコットした先生を責める気はありません。ただ、勉強はもうちょっと教えて欲しかったです。
今でも、うちの子どもは「あの1年は何も習わなかった」と言っています。
まあ、義務教育は長いですから、1年くらいはハズレがあってもおかしくはないと思います。
実際に、この年の写真を見返してみると、子供の眉毛がまだらに抜け落ちています。当時は原因がわかりませんでしたが、今では、落ち着きのないクラスに毎日身を置き、ストレスのために無意識に抜いてしまったのだろうと推測しています。
このように心配ごとが重なり、アパートのトラブルにも見舞われ、私の体調は最悪でした。
A bientôt!




