Bonjour à tous! 渋柿です。
これから5回に渡って、フランスでの小学校生活の総括をしていきます。今回は、小学1年生を振り返ります。
フランスの小学1年生の頃を思い出してみる
入学当初
中年の女性教師が担任になりました。長年低学年の担当をしているベテランです。美術が好きで大変おしゃれな人でした。
大人から見るととてもハキハキしているという印象ですが、小学1年生の子供にとっては相当怖かったようです。
また、初めての勉強が始まったことと、幼稚園の時の友達が学区の関係で他の小学校へ行ってしまったこと、運悪く幼稚園の時の友達が同じクラスにおらず、よその幼稚園からきた子供ばかりのクラスになったことと重なって、入学して2ヶ月後に子供の様子が若干おかしくなりました。
台所のプラスティックゴミを漁って部屋に隠し持っていたり、友達の家でいつも以上に大はしゃぎして、物を破損したりしました。友達のお宅の物ではなく、自分が持って行った物だったのが幸いでしたが。本人に理由を聞いてみると、「幼稚園の時みたいに友達とワイワイやりたかった」とのこと。プラスティックゴミに関しては、「幼稚園の時によくやっていた工作をしたかった」とのこと。
学校で気力と体力を使い果たしてしまうらしく、放課後に習い事に行くと疲れすぎて眠ってしまったり、「疲れた〜」といって泣き出すこともありました。
その後、クラス内に友達ができ、学校生活にも慣れてくると、子供にも体力と笑顔が戻ってきました。
習ったこと
授業は、フランス語中心でした。フランス語の表記と発音を徹底的に習います。毎日少しずつ音読の宿題が出ていました。
環境問題について、子供なりに考えさせる授業がありました。この授業では、造形作家を呼んで対話し、子供たちも作品を作るということをしていました。この一連の授業をビデオで撮影し、市が主催する環境イベントにも出品しました。
そのビデオでは、クラスから3人の子どもが代表で環境問題についての考えを述べさせられました。うちの子どもが選ばれていて少し驚いたものです。まだうまくフランス語を喋れないのに、何をしゃべったのか!?と思いました。
ママ友
子どもの新しい友達のお母さんがとても良い人で、助けられました。この友達とは、3年生の時に仲違いするまでずっと仲が良かったです。子どもたちは高学年になってからまた普通に付き合うようになりました。お母さん同士としては、ずっと仲よくしているのですが。
よかった点
どういうわけか、うちの子どもはこの担任に気に入られました。そして、私も顔を覚えてもらえました。
またこのクラスでは学年末に、「情熱を捧げているもの」というお題でホールを借り切って学習発表会をしました。子どもたちは詩の暗唱を披露したり、1年間のビデオを編集したものを流したり、情熱を持って取り組んでいるものがある生徒はそれを披露したりしました。
この学習発表会の時には、うちの子どもが指示出し係を命じられているのを見て、先生から信頼されているということが分かり、随分成長したものだと感じました。
困った点
フランスの小学校の伝統なのか、この小学校のやり方なのかわかりませんが、罰則で生活態度をコントロールすることでした。1年生の他のクラスでも、「ポワンルージュ」という赤点制の罰則制度がありました。
うちの子供のような、特に悪さをしないタイプの子どもは無事でしたが、少々おしゃべりが多い子、動きの多い子はすぐに赤点がたまってしまって、さらにストレスを溜めてコントロールを失っていく様子が見受けられました。
また、クラスが騒がしくてなかなか静かにならなかったときや、ひどいことをした生徒がいた時に、クラス全体で罰を受けるという罰則がありました。反省文を何回もノートに書かせられました。
うちの子供のような大人しい生徒にとってはとばっちりを受けたという形で、子どもはとても悔しがっていました。これに関しては、連絡帳で抗議をしました。

その他
写真を見返してみると、1年生の頃は可愛かったなあとしみじみします。当時は、幼稚園を卒園し、随分大きくなってしまったと思ったものでしたが。
クリスマスの時期に、移動式遊園地で乗り物に乗った写真がありました。甘やかしたらよくないかと思って、1回か2回しか乗せてあげませんでしたが、もっとたくさん乗せてあげればよかったと思いました。子供の喜ぶ顔をもっと見ておけばよかったと思いました。
まとめ
やや強権的ではありましたが、アイデア豊富でクラスをまとめる力のある良い先生でした。
入学当初は様子がおかしくなったうちの子供も、先生に気に入られて要所要所で取り上げてもらったり、1年間習ったフランス語でも自信がついてきたこともあり、1年が終わる頃には明るく、学校好きな子供になっていました。
A bientôt!





