家庭学習で日本語の掛け算九九を覚えるのはいつ頃?どんな方法で?どのくらいの時間をかけて?

掛け算

 

Bonjour à tous! 渋柿です。

 

幼稚園や小学校低学年のお子さんと一緒に海外に移住した日日家庭の悩みの一つに、「九九はいつ覚える?どうやって覚えさせる?そもそも日本語じゃなくて現地語で覚えればOK?」ということがあります。

 

九九のような、省略した歌のような覚え方をしないフランスでは、「にごじゅう」を「にかけるごはじゅう(deux fois cinq égale dix)」と、丸ごと全部唱えて覚えます。長くてまどろっこしいですよ。これでは計算が遅くなるし、長いから覚えるのも大変。

 

それに、もしフランス語で覚えたとしても、将来日本に戻ってフランス語を忘れてしまったら、九九も忘れちゃうのでは?だから私は、フランスの小学校で掛け算九九を覚え始める前に、日本語で九九を完璧にさせて、掛け算の計算をする時には日本語脳が優位になるようにさせたい!と戦略を立てました。

 

この戦略を実行に移したのは、子供が小学1年生の1月頃です。きっと時間がかかると思ったので、早めにスタートしました。日日家庭の渋柿さん家はどうしたのかしら?と気になる方は参考までにどうぞ。

 

毎朝掛け算九九の歌を聴かせる

 

子供にはあまり勉強的なことで時間を取らせたくない渋柿家。お手軽でなるべく楽しく覚えるためには、やはり歌がいいのではないでしょうか。日本だったらCDなんかが売られているのでしょうが、我が家はフランスなので、YouTube先生に手頃な歌はどれか?提案していただきました。

 

いくつか見てみた中で、一番子供が覚えるのに良さそうと思ったのはこちら。

 

リズムが途中から変わりますが、1の段から9の段まで歌の調子が変わらないので、子供には良いと思います。より単純な方が余計なことに気が散らないからです。中には、工夫しすぎてそれぞれの段で歌の調子・節回しが変わる九九の歌もあります。しかし、これでは子供が覚えるには気が散ると思います。

 

どうやって覚える?

 

この歌を、毎朝、朝ごはんを食べながら楽しい雰囲気で1回聞きます。私は、スマホで映像を見せながら聴かせていました。普段、テレビも動画もほとんど見ないので、最初はかぶり付いて見ていました。徐々に楽しい雰囲気で歌えるようにしていきます。お母さんは恥ずかしさをかなぐり捨ててノリノリで歌います。

 

どのくらいの期間をかけて覚えるの?

 

最初に子供に聴かせてみて悟ったのは、「これは長い時間がかかりそうだ!」ということ。学校では足し算をならい、引き算はまだ怪しい状態です。家庭学習で算数は少しずつやっていたとはいえ、9月に1年生になって4ヶ月後の頃です。もちろん掛け算の意味もわかっていませんから、楽しそうな歌であっても、子供の頭にはすぐに入っていきません。

 

お母さん方はここで焦ってはいけません!急かせて、九九を覚えるのを嫌になられてしまっては一生の損です!!!「長い時間がかかるのは仕方がない!」と諦めましょう。

 

だから、薬を与えるように、少しずつ(毎朝1回だけ)、「覚えなさい!」とプレッシャーをかけすぎずに、気長に続けることです。

 

我が家では、9の段までとりあえず順番に、YouTubeの歌なしで暗唱できるようになるのに、約6ヶ月かかりました。それから、いきなり「にご?」と聞いて「じゅう」と答えられるように、つまり、ランダムに取り出しで答えを出せるようになるには、さらに3ヶ月くらいかかりました。2年生の秋頃です。日本の小学生が九九を覚え始める頃でした。

 

YouTubeで歌を聴かせて歌う以外に何をする?

 

九九表

最初は歌を覚えるので精一杯です。覚えてきたら、九九表を見ながら歌ったり、歌なしで暗唱できるか?試したりしました。これも、簡単な段から始めて、決して焦らせたり強要しないことです。そして、単純にすればするほど、子供は覚えやすいです。

 

例えば今、3の段を重点的にやっているのであれば、3の段に集中するべきです。しかし、完璧を強要しないようにします。プレッシャーになりますから。九九表を見せるときも、全部の段が載っているものより、今集中している段だけを見せる方が良いと思います。各段の九九表は、私がプリント用紙に書いたものを利用しました。

 

7、8、9の段は時間がかかりました。それでも、最終的には覚えますから大丈夫。そして、最後には、子供が自分で九九表を作りました。

手作り九九表

「九九表を作ろう!」と誘ったわけでもなく、なぜか勝手に自分で作り出しました。拙い字で書いて、間違いもありましたけど、壁に貼ったらご満悦でした。

 

その間違いは、その場で私から指摘せずに、別の日に「じゃあ、せっかくだからこの表を見ながら唱えてみようか?」と誘って唱えさせて、間違いに気づかせました。巧妙なテクでしょ。

 

プリントで計算練習してみる

 

各段、順番に答えるだけの計算練習から始めます。これは、全部の段を覚えてからでも、とりあえず各段を覚えたあたりからやってみても良いですね。ネットで検索すると、小学生向けの九九プリントがたくさん見つかります。この時、2の段だったら、答えが2づつ増えてる!ということに気づかせるために、「答えを順番に見たごらん。何か気づくことはない?」なんて聞いてみます。でも、いきなり教えてはあげません。

 

順番に答えることがすらすらできるようになれば、次は、ランダムになっているプリントをやってみます。全部の段ではいきなり難しすぎるので、特定の段だけがランダムに並んでいるプリントを選びます。これが意外と時間がかかる。大変そうなら、順番になっているものに戻ったり、歌を歌うだけにしてみたりします。

 

プリントは、毎日違うものを与えなくてもよいと思います。同じプリントを何日か続けてやる方が、徐々に早くなるから子供は嫌になりにくいと思います。

 

最後に、全部の段が混ざってランダムに並んでいるプリントに取り組み、スラスラできるようになれば、完成です。プリントもやらせすぎないようにします。スラスラではなくても、この辺まで到達すればとりあえずゴールで良いでしょう。その後も、折に触れて思い出すようにすれば、血肉となり、記憶に刻み込まれます。

 

やらなくてよいこと

 

日本の小学校では、前から順番だけではなく、後ろから順番に暗唱できるところまで根詰めるそうですが、私はそれは必要ないと思います。ランダムにできるようにさえなれば、同じような効果ですから。

 

片方だけ覚えればいい?

 

例えば、「にごじゅう」を先に覚えたとしたら、「ごにじゅう」は覚えなくてよいか?ということです。これだと、覚えるのが半分になるし、子供の負担を減らすために、どうせ答えは一緒なのだから片方だけ覚えればよい、という人がいます。

 

しかし、覚える作業の際には、各段で順に唱えながら覚えていくのが一番単純であって、「これは覚えたから反対のこれは覚えなくていい」と言って抜かしていると、かえって複雑になって覚えにくいと思います。だから、素直に順番に覚えていけばよいと思います。

 

 

最終的に完璧に覚えたのはいつ頃?

 

九九表を自作したり、楽にランダムに計算できるようになったのが2年生の秋。10月か11月頃のことでした。九九を覚え始めてから10ヶ月ほど

 

しかし、子供は少し時間が経てば忘れてしまいます。忘れたらまた思い出して、を繰り返し、最終的に九九をマスターしたのはいつ?と聴かれると正確なことはハッキリしないのですが、2年生の終わり頃までには完璧になっていました。フランスでも、小学2年生の後半で1、2、3、5と10の段を習います。その頃には「日本語で覚えているから、フランス語では覚えなくても答えが出る」と言っていました。

 

掛け算の意味を教える必要はあるか?

 

理想としては、掛け算の意味もわかった上で、暗唱できるのがいいのでしょう。しかし、海外で生活していて、子供の日本語教育面で差し迫った危機(この時期を逃すと、先にフランス語で掛け算をするようになってしまうのではないか?という危機)を感じていたので、そんな理想ばかり追っているわけにもいきませんでした。

 

だから、軽く意味は教えましたけど、理解を強要することなく、覚えることを優先させました。今3年生ですが、掛け算を使う場面では普通に使えていますから、覚えること優先で大丈夫だと思います。

 

まとめ 日本語の掛け算九九はすごいよね!

 

誰かに警告されたわけでもなく、育児書に書いてあったわけでもなく、どういうわけか私は「掛け算をフランス語で考えるようになったら、我が家の日本語教育は失敗!」と思っていました。今でこそ余裕ありますが、当時は結構な悲壮感があったのでしょう。私はあまり子育てが得意なほうではありませんが、この掛け算九九作戦は上出来だったと思います。

 

中学でも高校でも、我が家では私や夫が見てわかるように、数学は日本の教材を使って勉強させるつもりなので、日本語の本を読んだり、家庭で会話をしているときだけでなく、算数や数学の勉強をしているときでも日本語優位の癖をつけたいと思っていました。だから、まー、それは薬を与えるように、楽しい雰囲気で、徐々にやっていきました。嫌になられてはパーですからね。

 

うちの子供が学校で掛け算を習い始めた頃、スラスラとできるので先生やクラスメートに驚かれました。「日本語では歌で覚えるんだよ!」と答えたら、とても驚かれたそうです。

 

掛け算九九なんて覚えなくても、考え方さえわかれば答えが出せる!という人もいますが、そういう人はごく一部で、凡人は素直に覚えたほうが良いでしょう。

 

この記事を書くにあたって、久しぶりに九九の歌を少し聴いてみました。懐かしさと、もう懲り懲り!という思いで複雑な気分になりましたよ 笑。

 

最後に繰り返します。子供に九九を覚えさせる時に大切なのは

  • 楽しい雰囲気で
  • 焦らせず、プレッシャーをかけすぎず
  • 長い時間をかけて、薬を与えるように少しずつ

 

です。ここを突破できれば、あとが楽になります。九九さえ覚えていれば、桁の多い掛け算は筆算の手順を覚えるだけだし、割り算は掛け算と表裏一体ですから。

 

A bientôt!

ABOUTこの記事をかいた人

渋柿

日日家庭の妻。フランスの公立小学校に通う子供の母であり夫は日本人。フランスに移住して5年。投資歴10年。音楽歴は30年以上。フランス語はアリアンスでC1クラスに入るレベル。国際結婚でも駐在奥様でもない独自の視点で、フランスから海外移住や学校生活など様々な話題を渋くお届けしています。