Bonjour à tous! 渋柿です。
フランスに限らず、海外移住したら移住先の国の悪口を言いたくなることってありますよね。最初は良くても、だんだん嫌な面も見えてきますから。
フランスだったら例えば、またストライキかよ!?とか、郵便物が届かないとか、宅急便の配達さんが愛想悪いとか、配管工が来るのを待っていたけれど来なかった、とか、近所の学生がパーティーやって夜中までうるさかったとか。
日常的に文句を言いたくなる場面は多々あります。
そういう、日本ではあり得ないことがあると、「まったくひどいよね」とか「話にならないよね」とか、日本人の仲間内では文句や悪口を言いあってストレス発散します。フランス人以外の友達とも言い合うこともあります。
でも、これって、日本人同士というか、現地人以外の仲間内での会話であって、フランス人からこの手の話題を振られた場合は、お茶を濁して意見を言わない、ということを実践しています。
フランス人としても日頃腹の立つことがあって自国の悪口いうことがあっても、移民から自国の悪口聞くのは気分悪いだろうなーと思うからです。
フランス人のフランス悪口に乗っかったら雰囲気一変したよ!
ずいぶん前のことなので、なんの話題だったか忘れましたが、フランス人と話していてフランスの悪いところの話になったのですよ。
で、乗っかったんですよ、批判の方向で。そしたら雰囲気一変。
「いや、でも、ああだし、こうだし、、、」といきなり擁護に回る、その話題を振ったご本人。今、悪口言い始めたばっかりじゃない!
でもこのとき、あ!しまった!と思いましたよ。
自国のうんざりしている点について愚痴をこぼすことがあっても、移民から言われたくはないんだわ、と思いました。
フランス人が自国の悪口を言い始めたらどう対応する!?
それ以来、フランス人から振られたフランス悪口には乗らないようにしています。
でも、ちょくちょくあるんですよ 笑。その度、リアクションに困ります。
フランスの小学校について
子供の友達のお母さんと学校のことについて話していたときのこと。日本の学校は素晴らしくてきっちり勉強をおしえてくれるんでしょ!?フランスの学校では何も教えてくれないわ!って文句を言っていました。
私もまったく同感なので、そうですよねー!と肯定しそうになりましたが、この流れに乗ってはいけない!ともう一人の自分が言いました。
「まあ確かに大したことは習ってこないけど、うちにとってはフランス語を習ってくるだけ満足してる」と答えてみました。
「確かに渋柿のところはそうだわね。でも、フランス人の家庭の子供がフランス語習ってもねえ、何か習っているとも言えないわ」って。
うーん確かに。この、確かにねえ、の応報でこの話題はしりすぼみとなりました。
銀行の担当者との会話
この前、銀行の担当者に用事があったので、ランデヴーをとって面会に行きました。
朝10時からの約束でしたが、その日の朝ストライキで公共交通機関がストップして銀行まで時間までに行くことができないと気づいたいたので、担当に連絡をいれて、面会を翌日に変えてもらいました。
翌日の面会時間の冒頭、前日のストライキの話題を振られました。
「まったく、フランスってストライキばっかりで、まったくどうかしちゃってますよね!!!」と、なかばあきれ気味で言う銀行の担当。自身も巻き込まれて散々な目にでもあったのでしょうか。
ここでも私は、「まったく、本当にどうかしちゃってますよね!!!」と言いそうになりましたが、移民の分際でこれはまずかろう、と思って言いませんでした。
「ねー、多いですね〜」って。曖昧に返事しておきました。
「日本もストライキこんなにあるのですか?」と聞かれたので、「いやー、ほとんどないですよ。特に、公務員はスト権ないですしね。」って答えておきました。
その後、本題に入りましたが、「銀行員はストしないのですか!?」って聞いてみればよかったわー、って後で思いました。
ゴミ収集担当のストライキで道端がゴミだらけに
ゴミ担当がストをして、外がゴミだらけになったことがありました。
冬の寒い時期だったからまだよかったものの、新しいゴミも出せないし、本当に困りました。
このとき、この散々な光景を目の前に、通りを一緒に歩いていたフランス人の友達がうんざりした様子で「これがフランスだわよ!!」って言い放ったのです。
うんざりするのはよくわかる。私もうんざり。でも、困ったわよね〜!っていう表情を見せただけにしました。
フランスの道端の犬のうんこについて
日本に住んでいたことのあるフランス人二人と話していたときのこと。
「日本って本当に綺麗だったわー。どこに行っても綺麗だよね。それに対して、フランスって外が汚ったないでしょ!道端にうんこ落っこちているし、本当に汚ったないわよね。その靴で家に上がるなんて、本当に汚ったないわよねー。ねえ!?」と、「汚ったないよね!」に同調するような圧力がかかりました。
まったく、私も本当に汚ったない!と思っているのですけれど、ここでも「そうですねー、困りますねー」ってそぶり見せて断定しませんでした。
まとめ
例えば、日本で生活しているときに、日本人同士が「まったく日本って同調圧力がキツくて息苦しいわ!」と文句言っているところに日本に移住してきた外国人が同じ調子で乗っかってきて悪口言い始めたら、きっと気分悪くなるのではないでしょうか。
自分の子供のできない点について親自身が文句言っているところに、他人も「あなたのお子さんって、そういうところが本当にできないですよね!」って乗っかってきたら、親として「他人から言われたくないわ!」と腹が立つのと一緒かなと思います。
自分の意見を言わない、断定しない、というのは相手にとっては面白くないのかもしれませんけど、うっかり乗っかって「そんなに嫌なら祖国に帰れば!?」って言われちゃったらぐうの音も出ませんから。
配偶者を始め、家族が現地人でもない人は特に、こういうジャブは適当にかわして付かず離れずの距離を取るのが無難と思います。
この辺が、国際結婚カップルとは違う、在外日日家庭の生きる道でしょうかね。
A bientôt!