Bonjour à tous! 渋柿です。
このブログは、いたずらに海外移住を進める主旨ではありません。しかし、海外移住というのは、思い立ったが吉日だというのは事実。「いつかは海外移住したいなあ」と思っていたら、急に状況が許さななくなるということもあり得ます。
特に、まだ自分も若くて、親も若く、健康な人々に囲まれて生活している場合。自分の行動がどうにもならない外部要因に阻まれるということが想像しにくいと思います。
例えば、自分や家族の健康状態の悪化や、親の老いの問題です。親の介護が始まっては、もう身動きが取れなくなります。だから、思い立ったが吉日なのです。
我が家の場合は撤退の瀬戸際
父が急逝したのが去年の師走。本当に急だったので、日本に一時帰国したのですが、どんな状況だったのかなかなか整理がつきませんでした。

その後、次第に状況が明らかになってきました。かいつまんでお話しすると、急に体調を崩して検査入院したところ、退院することなくそのまま病院で亡くなりました。しかし、退院したら車椅子の生活が始まるという状況だったそうです。
老いた母と、近くに住む兄弟。兄弟も子育ての真っ最中で持病を抱えています。比較的健康で時間があるのは、この私しかいません。だから、もし、父が予定通り退院していたら、私は介護要因として招集されていたところでした。つまり、フランスからの撤退を余儀なくされていたということです。
複雑な心境
もし昨年、介護要因としてフランスからの撤退を余儀なくされていたら?と、毎日のように考えます。
フランスに来てからの数年間、生活の基盤を整えてきました。数々の書類を整え、引越し1回を含める住居の問題をクリアし、フランス語もわかるようになってきて、やっと、ブログでもはじめてみようかしら?と思い立ちました。子供も、言葉の問題を乗り越えて、学校で普通に生活できるようになりました。まだまだフランスでやることがある。子供の成長もまだまだこれから。ここフランスで日本の子供がどう成長するのか見てみたい。きっと、面白いに違いない。
夫以外はだれも褒めてはくれないけれど、私、結構頑張ったな〜、なんて思います。まあ実際のところは実情を全然知らないで、渋柿はおフランスで優雅な生活を送っている、と勘違いしている人もいますけどね。
それが、急に、自分たちの予期せぬ外部要因で打ち切らなくてはならないなんて。残念で仕方ありませんが、どうしようもありません。
撤退していたら、私はきっと、やっと自分の家庭を築いて、フランスに渡ってようやく実家から遠く離れて自分の人生を歩き始めているのにやっぱりダメになったのか。私には、やっぱり自分の人生というのは存在しなかったんだわ!と、また深く挫折し、人生を嘆き、傷心の日々を送っていたと思います。しかし、表面上は淡々と過ごしていたと思います。こういうのは得意です。
まとめ 自分の子供には自分の人生を歩ませたい
同じような話が、知人の友人くらいの遠い関係の人のもとでもありました。海外生活中に、日本にいる片親がなくなってしまって、もう片親を一人にしておくことができないので、その方は日本にお戻りになりました。
人生、どうにもならない事情というのは突然降りかかってきます。これは、善人でも悪人でも誰でも同じです。だから、たとえ平々凡々の健全な家庭でスクスクと育って、一見自分自身の人生を歩むことに成功した人であっても、外部要因により人生の途中でどうになるのかわからないのは皆平等ということです。そもそも人生というのは、自分の思うように生きるのは困難なのかもしれません。

しかし私は、自分の人生を歩いてこなかったことに起因する自分自身の挫折の人生から「子供は自分の人生を歩めば幸せの方向に進める。大きく外すことはない!」と確信しています。だから子供が自分の人生を歩める為に、子供が健全な心身を育めるような平和な家庭を維持し、子供が好きなことを見つける手伝いをして、自分と家族の健康に気をつけて過ごしていこう!と、決意を新たにするのでした。
そして、幸か不幸か(?)フランスに留まることになったので、これからの日々も大切にしようと思うのでありました。
A bientôt!