Bonjour à tous! 渋柿です。
何をもってして海外移住失敗とするのか様々な考えがあると思いますが、ここでは、以下の状況を指すことにします。
- あえなく日本へ撤退
- 撤退しなくても撤退を余儀なくされるような非常に苦しい立場に追いやられた
- 不良邦人化してきて他の日本人に迷惑をかけ始めて撤退した方がよいのでは?という状態になってきた
それでは、5年以上フランスに滞在する私が見聞きした、海外移住に失敗する日本人の理由を、書ける範囲で10挙げてみます。
海外移住に失敗する日本人の特徴
そもそも最初の滞在許可でつまづく
滞在許可の種類は複数あります。最初にこの選択を間違って、なかなか許可が下りずに右往左往する人が少なからずいます。
日本人だから大丈夫でしょ?なんて考えは行政には通用しません。移民は移民。みんな一緒くたです。
最初の一歩ですから、慎重に選びたいものです。

更新の際につまづく
無事取得できた滞在許可でも、更新時に理由不十分で更新できない場合もあります。
理由書や添付書類は慎重に作成したいものです。
家族の不仲
海外移住の困難を乗り切るには、家庭内の協力が不可欠です。
日日家庭において困難に次ぐ困難で家庭不和に陥るケースがあるのはもちろん、国際カップルの離婚も非常に多いです。
外国で現地人の配偶者と不仲になると非常に辛い状況に陥ります。
家族に会えない寂しさ
片親とお子さんだけでフランスに来ていたご家庭もありますが、日本にいるもう一方の親となかなか会えない寂しさに日本にお帰りになったというケースがあります。
東南アジアへの移住と違って、ヨーロッパは遠いです。日本に家族を残したままの片親との移住は、移住地の選択に慎重になりたいものです。
自分の健康問題
風邪、花粉症、アレルギー、虫歯など、ありふれた小さな病気でもフランスで病院にかかるのは予約から診察まで待たされることが日常的なので日本に比べると大変です。
特に大病した場合、日本での治療または療養を選ぶこともあります。
普段から健康管理は重要だと実感しています。


日本に残した家族の介護
他に見る人がいないと仕方ないですよね。
自分の意思だけでは海外移住生活を継続できないという典型例です。いつこのような状況になるのかは誰にも予想できませんから、海外移住したいという希望があれば早めに実行するのが良いのでしょうね。

子供の学校への不適合
フランスの現地校へお子さんを入学させたけれど、移民として不当な扱いを受け、それに対して適切な処置を担任が取ってくれなくて不満が募り、去っていった家族もあります。
また、お子さんを現地校にいれたけれど、現地語での勉強についていけなくて不登校になったということもあります。
現地校にするのか、インターにするのか、日本人学校にするのか、慎重かつ柔軟性を持って選択したいものです。
お子さんの年齢によっては、現地校にこだわりすぎるのはよくないかもしれません。

数々の試練にとうとう心が折れる
なかなか条件の合うアパートに入居できず、短期間の間に複数回の転居を繰り返し、挙げ句の果てに空き巣に入られたり、
フランス語の学習に耐えられなくなったり、
移民だからといって人権を無視されたような扱いをうけたりしているうちに、とうとう心が折れて急に帰国されることもあります。
どうやったら避けられるという問題でもありませんが、日々の生活の様々な場面で余裕を持った行動計画を立てるということが、突発的な不運に対して余裕を持って対応できる心を維持できるのかもしれません。
フランス語力が伸びない
後にも先にも、フランス語力がないと生きていけないのがフランス。
フランス語ができないせいで、生活の様々な場面で不都合が生じます。もういいや、ってなるのも時間の問題です。

大学院に入るためにフランス語力B2が必要なのになかなか合格できなくて、滞在期限が切れてしまうということもあります。

最初の目的に興味を失うが、日本には戻りたくない→あわや不良邦人
出会った時には身元の知れた人だったのに、いつの間にかよくわからない人になっていて、周囲の人を振り回し始める、ということがあります。
東南アジアではいかにも多そうですが、フランスでもあります。
目的を失ったら自分の国に戻るのが一番です。外国で身を持ち崩したらどうにもなりません。
まとめ 資金計画は当たり前
海外移住をするからには、資金計画は練っておくのは皆さんやっていることと思います。
資金があってもうまくいかないときもあります。
しかし、海外移住には苦労を上回るメリットがあるのも確かですから、せっかく挑戦するのであれば困難を乗り越えて長期戦に持ち込んでいきたいものです。

A bientôt!