Bonjour à tous! 渋柿です。
コロナ騒動のおかげで休校が続いていて、日本でも新学期を9月に変更したらどうか!?と一部で議論されているそうです。
個人的には大賛成です。
私は日本生まれの日本育ちなので、4月の新学期しか経験がありません。フランスに移住してから、子供の学校を通じて9月の新学期を毎年経験しています。
最初は違和感ありました。しかし、今ではメリットしか感じていません。むしろ、4月に新学期が始まって、長い夏休みを途中に挟むということに大きな違和感を感じるようになりました。
新学期を9月にするメリット
夏休みで大きく一区切りできる メリハリのある1年間を過ごせる
もうこれに尽きます。
4月を新学期とすると、わずか2週間の春休みしか挟まないので、気持ちが完全に切り替わらないのですよね。
しかし、新学期が9月になると、1年の終わりが夏休み前ということになります。ですから、1年を通じて、夏休み前をゴールと見据えて行動するようになります。
そして、長い夏休み中にリセットして、9月の新学期を迎える。このサイクルを繰り返すことにより、1年間がメリハリをもって過ごせるようになります。リセットが大事なのです。リセットするには2週間では短いです。
フランスに移住してこのサイクルを何度も繰り返しているうちに、その良さが十分にわかるようになりました。
夏休みの宿題がなくなるかもしれない
普通に考えると、9月にクラスが変わって先生が変わる場合は宿題も出ないですよね。親も子供も宿題から解放されて、のびのびと夏休みを過ごせるようになります。
塾の講習に力を入れたい人は、受講するもよし。キャンプに行きたい人は行くもよし。1ヶ月以上休みがあれば、普段やりたくてもやれなかったことをやってみるチャンスです。
学校の先生も、9月が新学期になることにより「夏休みの宿題を出せない」大義名分を手にすることができます。これは、宿題を決める手間、宿題をチェックする手間が省けて、仕事を縮小できるチャンスです。
受験シーズンが5月6月になる
1月や2月の受験シーズンでは、インフルエンザにかからないように気を配り、当日は雪や雨で交通がどうなるのか気を配らなくてはなりません。
受験が5月や6月になれば、そのような心配はなくなります。真冬ではなくて、わりと過ごしやすい季節に受験期を迎えるというのは、受験生のメンタルにも良いと思います。
留学希望者にとっては、欧米の学校とスケジュールを合わせやすい
私が高校生のころは、欧米に9月から1年間留学すると、日本に戻ってきた時に1年先の学年に入れずに、元いた学年に入らなくてはならない(つまり1年留年したような状態になる)、という問題がありました。
これがネックで留学を諦めた人もいるのでは?
今はどのように扱っているのかわかりませんが、9月進級という海外のスタンダードと合わせることによって、留学の障壁が格段に下がります。
反対に、海外からの留学生にとっても、自国と同じように9月が新学期であれば、留学の障壁が低くなります。
つまり、9月を新学期にするだけで、グローバル化を促進することにつながるのです。
新学期を9月にするデメリット
入学時期が変わることによる混乱
予想していた時期に入学できないとなると、生活設計に問題が生じます。しかし、混乱は最初の1年か2年でおさまるでしょう。全体がそのペースになれば、全部が巻き込まれて、慣れていきます。
学年の区切りが変わることによる混乱
9月進級となると、現状の4月2日から4月1日生まれまでが1学年を構成する、という学年の区切りが都合悪くなるかもしれません。
もしかしたら、フランスのように1月1日から12月31日生まれまでが1学年、などと、変更しないと都合が悪くなるかもしれません。9月から8月生まれを1学年とするのもありえますね。
そうなると、入学時期が大きくずれ込む人が出てくるので、最初は混乱の元となるでしょう。
最初の年は半年分の授業料の負担増かも
今の学年が半年伸びると考えると、授業料を半年分請求してくる学校もあるかもしれません。
学習塾の夏期講習
夏休み中は、「天下分け目の夏!」などといって、希望校別対策や苦手克服対策など、様々な講座を提供してニーズもあったと思います。
しかし、5月6月が受験期となると、夏休みは受験がが終わったばかりの時期。今までのように夏休みに気合を入れて受験勉強する時期ではなくなるし、そういう雰囲気でもなくなるかもしれません。
その結果、学習塾の売り上げが下がるでしょう。
まとめ 9月入学・進級は本当におすすめ
まあ、私がオススメしたところでどうになるわけでもありませんが、本当にいいですよ。
最大のメリットは、夏休みという長い休みを挟むことによって、1年間にメリハリが生まれます。これは、思ってもみなかったことです。
留学の障壁も格段に下がるでしょう。
日本も、国際化だとかグローバルとか標榜するのであれば、これを機にスタンダードに合わせたら良いと思います。
A bientôt!
