Bonjour à tous! 渋柿です。
さて今日はフランスの小学生がどんな風に単語を覚えるのか?についてお話をしましょう。
子供の通うクラスでは、毎朝10分間フランス語を覚える時間があるそうです。orthographeと言っています。日本語に直すと、綴りとかスペル、の意味です。
先生の指示するやり方に従って、黙々と練習するそうです。今日は、その方法をご紹介。
システマティックかつフランス的に合理的に覚えるよ!
まず、こちらが授業中に先生の指示によって単語を抜き出しておく単語ノートの中身です。
①単語ノートを見ながら、当該単語のアルファベットを心の中で唱える(例えば、copainだったら、「セーオーペーアーイーエヌ」と声に出さずに心で唱える)
②目をつぶって、当該単語の写真を思い浮かべる(つまり、目をつぶって先ほど唱えた単語を頭の中で再現する)
③いい写真が出てきたら(つまり、目をつぶって単語の綴りをはっきり再現できたら)、小型のホワイトボードにスペルを見ながら書く。
③’ いい写真が出てこなかったら、①へ戻る
④ホワイトボードを消す
⑤目をつぶって、ホワイトボードに単語を書く
この工程を、朝の10分間で単語帳にあるできるだけ多くの単語に対して行うそうです。
そして、テストも合理的に!
そして、たまにテストがあります。dictéeと言っています。ディクテというと、先生が読み上げたものを書く、というイメージですが、単語のテスト仕方は、
単語帳の中で自分が覚えているすべての単語を正しく書き出す!
というやり方だそうです。これだと先生が読み上げる手間もなく、各自のペースでできます。書ける子はどんどん書いていけばいいし、思い出すのに時間がかかる子はゆっくりやればいいのです。
そして、先生が丸つけします。ただ書き出せばいいのではありません。当然、正しく綴れて初めて得点です。右ページの真ん中から下に書き出してあります。
丸つけ後は単語帳にチェック!最後まで合理的
採点の結果、合っていた単語については、単語帳に丸印をつけます。上の単語ノートに記載の単語の脇に、緑色の丸印がついているでしょう。この丸印が3つ溜まったら、「この単語はもう覚えた!完璧!」ということなので、朝の10分間でやらなくてもよいということになるそうです。
なんとも合理的です。


まとめ 漢字練習にも応用できるかもね
必要単語はこの練習だけでは足りませんけど、「一つの有用な覚え方を体得する」という点で十分評価できます。この覚え方は、漢字を覚えるのにも応用できるかもしれませんね。
これでは足りないからもっとやって!もっと宿題だして!とは微塵にも思いません。これで十分。先生には御の字です。
勉強の仕方さえ教えて貰えば、あとは自分でできるようになるはずですから。本人のやる気さえあればですけどね。
ちなみに、単語テストの第一回目は24点満点だったそうです。子供は、単語帳の中にある全24単語のうち、tropを書き忘れて23点だったと悔しがってました。本人が控えめに言うには、もちろんクラスでは1番です。
tropは確かに毎日練習していたけれど、1年や2年の時にも覚えて当たり前の単語になっていたから、すっかり抜け落ちていたとのこと。理由はなんでもいいですけど、悔しいと思えば次回は本人が気をつけるでしょう。
▼フランスの小学生のフランス語学習では、ディクテフラッシュ!という方法もあります

▼家庭学習でコツコツやっているせいか、1年生の時に学年で1番になってから、ずっと成績は良いままですよ。

▼家庭教師はもう付けていないですが、学校の勉強は今のところ心配ありません。

A bientôt!